角・宮下コンサート2007/05/27 12:21

 随分ひさしぶりにクラシックギターのコンサートへ行った。5年ぶりぐらいか。昨年末のアランフェスの関係者の方からご紹介頂いた。ブログ・メールの世の中は便利なものです。日頃、セキュリティだなんだという業務もしているのでネット社会の光の御利益も享受したい。

 今回の目玉はふたつ。
・ヴィラ=ロボスの未発表曲「ヴァルス・ショーロ」の国内初演
・レイ・ゲーラの新曲「ロス・カミーノス組曲」(角圭司委嘱)の初演

 ヴィラ=ロボスについては昔の「現代ギター」特集号で予習して行った。タイトルからは良く知られる「ブラジル民謡組曲」の系列曲に思われるが、演奏された曲はもっと後期の練習曲集や前奏曲集を思わせる、独特な和声やリズムに土俗風味のあるヴィラ=ロボス的なものだった。
 宮下さんの説明では1920年頃の曲だということで、1908~1912年に大半が書かれた「ブラジル民謡組曲」よりは「12の練習曲」(1929)へのつなぎにあたるのだろう。
今後よく取り上げられる曲になるのではないか。

 レイ・ゲーラの「ロス・カミーノス組曲」は楽しめる5曲からなるデュオの曲。第3曲Compayはコンパイ・セグンドへのトリビュートとなっており、ブエナビスタ・ソシアルクラブとレイ・ゲーラの関係を想わせた。

 他にも「トロヴァトーレ」(角)、「トリアエラ」(宮下)など聴きどころ、観どころだった。(しかし、似た名前ばかりだ)

 いずれにしろ30名程度のプライベートな雰囲気で有望なプレイヤが観られるのはありがたい。ただ、プロとしてはもう少し音量がほしいなぁというのが正直な感想です。

コンサートの様子(アコラさん):
http://acousticlife.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_bd67.html