アランフェス協奏曲~宮下祥子2006/12/07 05:36

 我町には企業のアマチュアオーケストラがある。年に数回の定期演奏会のポスターが貼られ目につくことになる。
 ほとんど興味は起きないのだがコンチェルトの時はソリストがクローズアップされる。今回はめずらしくギター。超有名なアランフェス。なかなか魅力的な女性奏者。行こうかなと思った、料金も安いし。

 学生時代。TVで山本直純がやっていたころの「オーケストラがやってきた」で山下和仁のアランフェス第一楽章を観た。かっこよかった。
 2楽章の有名なフレーズはみんなが知っているが、ギターで3楽章もののちゃんとしたコンチェルトがあるのは知らなかった。
すぐにジョン・ウィリアムス&オーマンディのレコードを買ってきて良く聞いた。そのころはセゴビア、イエペス、ブリームくらいしか選択肢はなかったと思う。今は若い人も含め、たくさん出版されているが、若いジョン・ウィリアムスのものが快速感とクリアな音質で今でも一番好きだ。
 とても素人が弾ける曲ではないが、たまたま芳志戸幹雄時代の「ギターを弾こう」のテキストに2楽章がカデンツアを含めて全部掲載された。これをなぞれるようになったのを良いことに1,3楽章は上野の文化会館の音楽資料室に通って写譜した。
 当時、輸入楽譜は高かった。今はどうかとネットで検索すると数千円で通販でき、おまけにカラオケ(本当の空オーケストラ)の練習用CDまで付いている。

 で、前夜3時まで飲んで二日酔い状態だったが出かけた。

 とにかくソリストのプレイを観たいので最前列に座った。
彼女(宮下祥子)は赤いドレスを着て表れ、やや中央に体をひねって着席した。ギターと右手の位置を確認するときに、その延長線上の私と目が合った。その後、最後まで前列には目線を落としてくれなかった。

 演奏には見たことのないマイクとスピーカーのPAを使った。エクリプスというのだそうだ。最前列にいたせいで全体の音響効果はわからない。

 これまで観てきたコンチェルトと比較して感じたことは2つ。
ギターとオーケストラでは音量と音の立ち上がりが違う。ギターはポンと鳴って終わり、オーケストラは遅れて音量が出てくる感じ。そのため負けないように音量を出そうとしたり、コードやラスゲアードはやや遅れ気味で長く音を引っ張るような弾き方をするのが普通だったが、彼女は随分とあっさりと弾いているように見えた。PAを計算してのことと思う。全体としてはどう聞こえていたのか大いに興味ある。
 アンコールにアルハンブラを弾いてくれた。つぶのそろったきれいなトレモロで好感の持てるテンポとフレージングが良かった。

 彼女のことはあまり知らなかったので帰ってからネットで調べた。
海外コンクールやコンサートなどで活躍しながら自身のギター教室も運営されているようだ。北大で化学をやっていたというのも親しみが持てる。

 活躍する女性というのはいいな。

オフィシャルサイト:
http://www.h5.dion.ne.jp/~sa-chan/
12/3コンサートの様子:
(アコラさんのサイトより引用)
http://acousticlife.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_b876.html
エクリプス(PA):
http://www.eclipse-td.com/report/special/fukuda/index.html

コメント

_ acoustic life ― 2007/05/01 10:34

風若太さん
お久しぶりです。
ご存知かもしれませんが、
宮下祥子さんのファンということで、コンサートの情報をご連絡します。
5月26日(土)3時開演 開場2時半
愉快スタジオ(ひたちなか市)
詳細は、HPを見て下さい。

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